不登校の子どもにどう接すればよいのか悩んでいませんか?心配するあまり、つい間違った対応をしてしまうこともあります。
本記事では「不登校の子にしてはいけないこと」を具体的に解説し、子どもとの信頼関係を壊さずに支えるためのヒントを紹介します。
不登校の子にしてはいけないこと・やってはいけない行動15選
不登校の子どもを支えたいと思うあまり、逆効果となる言動をとってしまうことは少なくありません。ここでは、子どもがさらに心を閉ざさないために「してはいけないこと・避けるべき行動」を具体的に紹介します。
1. 無理に登校や外出を強要する
子どもが不登校になると、親としては早く学校に戻ってほしいと願うものです。しかし、無理に登校や外出を強要することは逆効果となる場合があります。子ども自身が心の準備ができていない状態で無理に行動させると、さらに心を閉ざしてしまう可能性があります。まずは子どもの気持ちを尊重し、安心できる環境を整えることが大切です。
2. 原因をしつこく問いただす
「なぜ学校に行きたくないのか」と原因を追及することは、子どもにとってプレッシャーとなり、さらに心を閉ざす原因となります。不登校の理由は複雑で、子ども自身も言葉にできないことが多いです。無理に理由を聞き出そうとせず、子どもが話したくなるまで待つ姿勢が重要です。
3. 他の子どもと比較する
「あの子はちゃんと学校に行っているのに」と他の子どもと比較することは、子どもの自己肯定感を低下させます。それぞれの子どもには個性があり、感じ方や考え方も異なります。他人と比較するのではなく、子ども自身のペースを尊重し、ありのままを受け入れることが大切です。
4. 感情的に叱る・怒る
不登校の子どもに対して感情的に叱ったり怒ったりすることは、信頼関係を損なう原因となります。子どもは親の感情に敏感であり、怒りや苛立ちを感じるとさらに心を閉ざしてしまいます。冷静に対応し、子どもの気持ちに寄り添う姿勢を持つことが重要です。
5. 子どもとの関係を断つ・距離を置く
不登校の状況に戸惑い、子どもとの関係を断ったり距離を置いたりすることは避けるべきです。子どもは親の関わりの変化に敏感であり、「見捨てられた」と感じることでさらに心を閉ざしてしまいます。見守っていることを日々の関わりの中で示すことが大切です。
これらの行動は、不登校の子どもに対して避けるべき対応です。子どもの気持ちを尊重し、安心できる環境を整えることで、信頼関係を築き、回復への道を支えることができます。
6. 「怠けている」と決めつける
不登校=怠けと考えるのは大きな誤解です。本人は苦しみながらも、外に出られない・学校に行けない事情を抱えていることがほとんどです。「サボってるだけでしょ?」という言葉は、子どもの心に深く傷を残すので絶対に避けましょう。理解しようとする姿勢こそが支援の第一歩です。
7. 家庭内でのルールを過度に厳しくする
「学校に行かないなら家では厳しくしなければ」と考える家庭もありますが、これは逆効果になりやすいです。家庭は子どもにとって唯一安心できる場であるべきです。ルールで縛るよりも、柔軟に対応し「安心・安全」を最優先にしてください。
8. 勉強を強制する
「学校に行かないならせめて家で勉強を」という思いは理解できますが、タイミングを誤ると子どもはさらに追い詰められます。まずは心の回復が最優先。信頼関係が築かれてから、本人が「勉強したい」と思えるような関わりを心がけましょう。
9. 周囲の目を気にして行動する
「親として恥ずかしい」「近所の人にどう思われるか」といった視線で子どもに接するのはNGです。子どもは親の言葉の奥にある感情を敏感に察知します。他人の目よりも、目の前の子どもの気持ちに寄り添うことが何より大切です。
10. 話しかけること自体を避ける
「何を話せばいいか分からない」「下手なこと言って傷つけたら…」と不安になり、会話を避ける親もいますが、それは逆効果です。内容の深さより「関わる姿勢」が大事。挨拶だけでも続けることが、心の距離を縮める第一歩となります。
11. SNSなどで本人の状況を勝手に発信する
親が善意であっても、子どもの不登校の状況をSNSなどで共有するのは避けるべきです。本人の知らないところでプライバシーが明かされることで、信頼関係が崩れたり、自尊心を大きく傷つける可能性があります。情報発信は本人の同意を得たうえで慎重に行うべきです。
12. 環境を一切変えようとしない
「そのうち学校に行くだろう」と家庭や生活環境を変えずに様子を見るだけでは、子どもの状況は改善しないことがあります。家庭のルールや親の接し方、学びの場などを柔軟に見直すことも必要です。本人の気持ちに合わせて環境を調整する姿勢が大切です。
13. 兄弟姉妹との比較や圧力をかける
「お兄ちゃんはちゃんとしているのに」「妹は頑張ってるよ」など、兄弟姉妹との比較は大きなストレスになります。比較されることで「自分はダメだ」という思いが強化され、回復の妨げになります。それぞれの子どもの個性を尊重した関わりが求められます。
14. 生活リズムを親の都合でコントロールする
不登校の子どもが昼夜逆転になると、親は生活リズムを戻したいと思いがちですが、親の都合だけで管理しようとすると対立を生みやすくなります。子どもと相談しながら、少しずつリズムを整えるほうが効果的です。無理にコントロールせず、協力的に進める意識を持ちましょう。
15. 学校や専門機関への相談をためらう
「親の責任だから」「外に知られたくない」と相談をためらってしまうケースもありますが、それは子どもにとってもリスクです。学校・スクールカウンセラー・不登校支援団体など、信頼できる第三者のサポートは重要です。抱え込まず、専門機関の手を借りることが親子の負担軽減につながります。
まとめ
不登校の子どもに対して間違った対応をしてしまうと、心の傷を深め、回復を遠ざける原因になります。今回紹介した「してはいけないこと」を避け、子どもの気持ちを尊重する関わりが何より大切です。親として完璧を求めすぎず、信頼関係を築きながら一歩ずつ歩んでいきましょう。